月経トラブルを改善するために必要な3つの知恵―三砂ちづる

インタビュー写真No.2

Zigen>>
突然ですが、あなたの生理はどんな生理ですか?

冷や汗が出るほどの重い生理痛や、ダラダラと長引く生理不順に悩まされていませんか。もしくは、長い間生理がこないことに不安になっていませんか。

生理は女性にとってとても繊細な問題。少し不調があるだけで、ひどく不安になったり落ち込んでしまいますよね。

女性としての悩みを改善して「健やかな体」を取り戻すために、私達は一体どのような意識が必要なのでしょうか。その「本質」に迫るために、津田塾大学で女性の保健を専門に取り組んでいる三砂ちづるさんを訪ねました。

プロフィール:三砂ちづる(みさごちづる)

1958年、山口県生まれ。兵庫県西宮市で育つ。京都薬科大学卒業。ロンドン大学PhD(疫学)。ロンドン大学衛生熱帯医学院研究員および、JICA疫学専門家として約15年間、海外で疫学研究、国際協力活動に携わる。国立公衆衛生院勤務を経て、2004年4月より津田塾大学国際関係科教授。

「生の原基」としての女性のありよう、妊娠、出産、こども、について公衆衛生研究、国際保健協力、教育、小説、エッセイ、NGO活動などを通じて関わる。研究を通じて「変革の契機となる出産」、「月経血コントロール」、「おむつなし育児」などさまざまな体の知恵の復権も提唱する。

 

毎月の生理は健康のバロメーター

Zigen>>
忙しい現代の中で健康を意識することは難しく、重い生理痛に生理不順、子宮筋腫などの女性達の不調が増えているように感じます。

三砂ちづるさん(以下、三砂)>>
若い人たちと話していても、「生理って毎月なくてもいいんですよね。」という学生がいたりしますが、大丈夫ではありませんよね。大切なのは、「生理は毎月あるもので、ないというのは普通じゃない。」というのをまず自覚する事ではないでしょうか。

生理は自分がどんな風に1ヶ月を過ごしてきたかという事の「バロメーター」になるものだと私は思っています。本当なら、心地いい生理が毎月あって、健やかに暮らせるのが理想ですよね。

けれども、月経トラブルを抱えているということは、体からの何らかの「メッセージ」を受け取れていないということ。もっと自分の体を理解しようと勤めてほしいですね。 

 

助産院で勧める生活は全ての人間にとって良い生活

三砂先生8

Zigen>>
女性としての「健やかな体」を取り戻すために、私達は一体どのような意識が必要なのでしょうか。

三砂>>
本当なら、それは自分で解決しなくてはいけないことですよね。誰かが自分の体を助けてくれるとかそんなことは無いですから。

助産婦さんが妊婦さんに伝えているような生活は、女性だけでなく、全ての人間にとって「良い生活」だと思っています。それらは、医療や科学の話ではなく、女性たちが長い間伝えてきた「生きる知恵」みたいなものです。

Zigen>>
助産師さんの伝えている事は、すべての人間にとって良いというのは盲点でした。具体的に、助産師さんは妊婦さん達にどのような事を伝えているのでしょうか?

 

とにかく体を温かく

三砂>>
一つは、今は皆とても冷えていますね。「冷えているとろくな事がない」というのは、長い間私たちがこの国で聞いてきた事だと思います。

私の母も言っていましたし、おばあちゃんも言っていました。冷えは万病の元って言われるのは、理由がある事だと思います。だからやっぱり冷えるというのは良くない。まずは冷えないようにする事ですね。

Zigen>>
「冷えは良くない」というのは、今でもよく耳にする知恵の一つですよね。

三砂>>
助産婦さんは、「妊婦さんは、お腹周りは10枚。靴下は3枚。」と言いますね。夏でもそうしなさいって。けれども、普通の洋服を着ているとやっぱりそれはできませんよね。でもね、私は着物を着はじめて10年以上になりますけど、腰巻き・肌襦袢・着物・帯などをすると、自然と10枚くらいになりますね。つまり、着物はお腹周りが冷えないんですね。

反対に、洋服を着ているとお腹周りというのは普通に冷えていると思った方が良いですね。昼間はストッキングとかはいているから無理でしょうが、夜はレッグウォーマーをして温めるとか。家では湯たんぽを抱えたり、あとは「三陰交(足首のツボ)」の周りを温かくしたり、そういうことは誰でもやった方が良いことだと思います。

Zigen>>
昔の女性達は自然と冷えない生活をしていたんですね。エアコンや見た目重視の洋服など、冷えやすい現代を生きる女性達には、体を温かくする「工夫」が大切ですね。

 

22〜2時の間は眠っていること

三砂:>>
そして、当たり前のことですが、早く寝ることも大切ですね。

助産婦さんは妊婦さんに、「とにかく10〜2時は寝て」と言うんです。20時頃から寝て、夜中の3時頃に起きてもいいから、少なくとも10時には起きていないでと。逆子になるのは早寝しないからだとも言っておられますよ

Zigen>>
逆子と睡眠が関係しているとは、初耳です。

三砂>>
日が沈んだら眠って、日が昇ったら起きるという、「自然のリズム」は大切だと思いますが、今はそれが難しいですよね。テレビやネットもあるし、通勤時間も長い。22時に寝ようと思うと、21時くらいから寝る体制を整えておかないと間に合いません。

それでもやっぱり、月経トラブルがあるのなら、22〜2時は眠れているだろうかって見直してみることは大切です。

Zigen>>
始めから諦めずに、22時を目標に「頑張る」ことも大切ですね。

 

自分で作った食事をバランスよく

三砂>>
最後はやはり食生活でしょうか。現代だと、「カロリー神話」みたいなのがありますよね。カロリーの高い物は食べたくないから、お肉とかタンパク質などはあまり食べないで、カロリーが低い食べ物と、お菓子を少しとか。そんな食生活をしていたら、生理が上手くいかないのは当たり前でしょう。

Zigen>>
栄養よりも、まずはカロリーを意識する傾向が強いですよね。

三砂>>
助産婦さんは、「伝統的な日本の食生活」というのをすすめられます。私は「精製糖質」は控えた方がいいと思っています。例えば、甘い物、白い米、白いパン、うどんばかりに偏っていると、当然具合は悪くなりますよね。人類がこんなにたくさんの「精製糖質」を取りはじめてからまだ50年も経っていないですから。

何を食べるのがいいかは、その人の「文化」と「方針」によって違いますけど、やっぱりバランスのとれた食事が大切ですよね。精製された糖質はなるべく減らして、自分で作ったものを三食いただくということが大切ではないでしょうか。

Zigen>>
自分で作った物をバランスよくいただくことは、体だけでなく、心の豊かさにもつながると思います。

 

全ての女性が「不調の始まり」を自覚している

三砂>>
それでも、まだ本当に生理痛がひどいとか、量が多いとか、生理が来ないとかトラブルが続くなら、医療の助けを借りる必要があるかと思います。私はよく、近代医療を否定しているように思われるんですが、そんなつもりは全くありません。私は、近代医療というのは本当に素晴らしい癒しの体系だと思っているんです。

Zigen>>
近代医療が「癒しの体系」とは?

三砂>>
近代医療は「病気はあなたのせいじゃない」と言ったんです。それがどんなに素晴らしいことであるか、気付いている人はあまりいません。近代医療の前は、墓参りや先祖崇拝が足りないとか、心がけが足りないとか、要するに「生活」と「心情」と「周囲の人への敬意」をたたき直されていたわけです。それはある意味、自分を責められることですから辛かったと思いますよ。

けれども、今は病院へ行っても、あなたが悪いなどと責められる事はありません。私たちは、どんなにその発想に助けられているかということを、忘れてはいけないんです。

Zigen>>
たしかに近代医療の「癒し」の恩恵は忘れてはいけませんね。

インタビュー写真No.3

三砂>>
ただね、本当の所ではみんな分かっているはずです。卒業論文を書いたゼミ生の中に、病気の人や、病気から回復した人にインタビューをした生徒がいるんですが、驚く事に「全員」が始めに体調がおかしいと思った時のことをピンポイントに言えるんです

「薬を飲みながら騙し騙し仕事をして、気がついた時には病気になっていた。でも、今思えばあの時が “始まり” だった。」と。本来なら、その “始まり” 意識したときに、自分の体との付き合いを変えるべきだったんでしょう。

Zigen>>
確かに病気の頃を思い返すと、心のどこかで「あれが原因だろうな」と、気付いていた部分はありますね。

三砂>>
でも、私たちはみんな忙しいでしょ?みんな忙しいから、今は気付いていない事にして生活をしています。つまり、病気というのは、自分の体の付き合いや、周囲との関係性によって起きるということを、実は、みんな分かっているんです。

Zigen>>
確かに、原因に気付きながらも、忙しい事を理由に「簡単」に代用できる方法を模索していた時期があります。その頃はなかなか改善する事ができずに悩み続けました。

 

今日より明日のほうが自分の体を理解していてほしい

三砂>>
月経トラブルも自分の体からのSOSなので、やっぱり放っておかないというのは大事だと思います。

Zigen>>
三砂さんの著書『昔の女性はできていた』で紹介していた「月経血コントロール」も、体と向き合う上で大切なことではないでしょうか。

三砂>>
それは、自分の体に意識を向けるための一つのキッカケですね。全ての人に適応可能な処方箋はないけれど、色々なキッカケを探して、自分の体に意識を向けてほしいですね。皆、自分の子宮がどこにあるかとか考えたことないのでは?

私自身は、20代の頃はまだ自分の体とは上手く付き合えていませんでしたが、少しずつ自分の体への理解が深まってきました。だからこそ、歳を重ねるごとに良くなってきて “今” が一番いいですね。今日より明日のほうが自分の体を理解していてほしい

Zigen>>
体への理解を深めることが喜びに感じられると良いですね。そして、自分の体と心に必要なことは自分自身がよく分かっている。その気付きに対して素直に行動できる事が、健やかな体へと繋がるのだと思いました。

その上で、「家事」や「仕事」で忙しい毎日の中、どのようにして月経・妊娠・出産・育児と向き合えばいいのか。その両立に悩む女性は意外に多いように感じます。

次回は、「仕事・結婚・育児など、人生の段階を賢く生きる秘訣」について、引き続き三砂さんからお話を伺います。

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