
(画像:Girls in Hunter Boots and more)
あなたは鏡を見るたびに、自分の脚にがっかりしていませんか。「このまま好きな洋服を着れずに、ずっと気にしながら生きていくんだ。」「O脚は生まれつきの骨格だからしょうがない。」そんなふうに、脚の形は変わらないものだと思い、悩み続けてきたのではないでしょうか。
じつはO脚は遺伝でも、生まれつきの骨格でもありません。日常生活の中で、少しずつ歪みが蓄積された結果です。つまり、その歪みの原因になっている日常生活さえ改善できれば、O脚は必ず改善する事ができます。今回は、あなたの脚の歪みになっている可能性がある4つの事と、その改善方法についてご紹介します。
もう脚のラインをずっと気にしながら生きていく必要はありません。好きな洋服を着る事ができて、鏡を見るのが楽しくなって、自信をもって出かけることができます。
1、硬くなった筋肉が骨を引っ張りO脚にしている
O脚は、骨格自体が曲がっていると思われがちですが、実はそうではありません。骨には筋肉がくっついていて、その筋肉が脚の骨をひっぱることで、脚の形を作っています。
普段、脚の筋肉をバランスよく使えている人は良いのですが、姿勢が悪かったり、歩き方に偏りがあったりすると、少しずつ筋肉の鍛えられ方にも偏りが出てきます。これは、筋トレで考えるととても分かりやすいと思います。筋トレをしているところは力こぶができますが、あまり鍛えていないところは筋肉がとても柔らかいですよね。このように、普段の動作の中でも、鍛えられる筋肉もあれば、あまり使われずに弱ってしまう筋肉もあります。筋肉が硬くなり、骨をひっぱる力が偏ってしまうと、まっすぐの脚のラインから、少しずつ角度が偏ってしまうのです。
2、筋肉が硬くなる3つの要因
では、あなたのどのような「姿勢」や「動き」が、脚の筋肉を硬くして、O脚の形にさせているのでしょうか?O脚の原因とされる動作や姿勢は、大きく分けて3つあります。あなたの姿勢や動作に当てはめながら読み進めましょう。
要因1、お尻が下がった立ち姿勢
ここで一つ実験をしみましょう。今から、わざとO脚になりやすい姿勢をとってみます。この実験をする事で、今までのあなたの姿勢を振り返りやすくなり、「これからはこう直していこう!」と、より理解できるようになります。
ステップ1:鏡の前で、横を向いてまっすぐ立つ
このときの姿勢を良く覚えておきましょう。家族に写真を撮ってもらうのも良いと思います。
ステップ2:そのままお尻を下にさげる
このとき、太ももを触ってみると、筋肉が硬くなっているのが分かりますか?じつは、お尻が下がることで重心が後ろに傾き、体のバランスを支えるために、知らないうちに脚の筋肉で踏ん張る状態を作っています。脚の筋肉に力が入り続けるので筋肉が硬くなり、その硬くなった太ももの筋肉がヒザの骨を外側にひっぱり、O脚の形に広げていきます。
(画像:http://ameblo.jp/nippys-fancy/theme-10073334788.html)
ステップ3:こんどはお尻を上に突き出す
このときも太ももを触ってみると、ステップ2に比べて太ももが柔らかくなったのがわかりますか?脚の筋肉で踏ん張って立つ必要がないので、脚の筋肉はリラックスしています。この姿勢の人は、O脚になりにくく、さらにお尻が上に上がり、猫背にもならないので、スタイルがよくなっていきます。
このように、ただお尻の位置を変えただけなのに、脚の筋肉が硬くなったり、柔らかくなったりしたのを感じられたと思います。
あなたの姿勢はどちらに近いでしょうか?「ステップ1」の写真と見比べながら、あなたの姿勢の特徴を把握しましょう。もし「ステップ2」に近い状態が長い間続いているのであれば、太ももの筋肉がガチガチに緊張してしまい、骨を引っ張っている場合があります。
要因2、脚の筋肉を酷使した歩き方をしている
(画像:http://clinical-labo.jp/2011-0729.html)
じつは私たちが歩く時に使う筋肉は、太ももの筋肉だけではなく、みぞおちあたりの筋肉(上図:大腰筋)を一緒に動かしています。
けれど、脚は太ももの付け根から始まっていると思っていると、太ももの筋肉を使って歩こうとするので、みぞおち付近の筋肉はあまり活躍することなく、その分太ももの筋肉が必要以上に酷使されることになります。歩くたびに脚の筋肉は鍛えられて硬くなり、脚の骨を引っ張るように発達していきます。そして、みぞおちの筋肉があまり使われずに弱っていると、股関節の骨まで外側に広がり、O脚を悪化させます。
それに比べて、「みぞおち」から脚を動かすイメージで歩くと、太ももの筋肉を酷使することがないので、次第に筋肉はリラックスして、柔らかくなっていきます。骨を引っ張っていた太ももの筋肉が柔らかくほぐれ、みぞおちの筋肉もバランスよく使えるようになるので、脚の広がりが改善されていきます。
要因3、あまり体を動かさない
「筋肉を酷使しすぎると、筋肉が硬くなる」とお話してきましたが、じつは、筋肉はあまり動かすことがない場合も、同じように硬くなってしまいます。例えば、あなた自身も、1日中働き続けると疲れてしまいますよね。反対に、1日中ずっと体を動かさないでいても、体が硬くなり、疲れた感じがすると思います。
このように、筋肉はどこかにずっと力が入り続けていても、反対にあまり動かさずに使われることがなくても、どちらか一方に偏りすぎると、筋肉は硬くなってしまうのです。
たとえば、デスクワークでずっと体を動かさなかったり、自転車で太ももばかりに力が入ってしまっていたり、スポーツジムでの筋トレを毎日続けていると、筋肉の使い方に偏りができてしまいます。
筋肉の偏りをなくすには、日常動作の中で、いかにして体の筋肉をバランスよく使えるかが大切です。
3、O脚は遺伝ではないので必ず改善できる
(画像[Raph])
「体の使い方とか関係ない。O脚は遺伝だ。骨格の問題だ。」そんな風に思うときもあります。親もO脚だとなおさらその気持ちは強くなりますよね。
けれど、小さい頃は、親の立ち姿勢や歩き方などをお手本にして、あなたも立ち上がり、歩けるようになっていきます。つまり、親がO脚になりやすい姿勢や歩き方などをしていると、それを真似したあなた自身も、O脚になりやすくなるということです。親子の歩き方が似ていたり、体型が似ていたりするのも、親を手本にしていることが大きく影響しています。
つまり、その動作のクセさえ改善できれば、あなたのO脚はなおるということです。脚の筋肉を硬くしてしまう体の動かし方をやめて、筋肉をバランスよく使えるようになれば、どんなに広がってしまった脚の形でも、改善する事ができます。
4、O脚を改善するために大切な2つの事
長年硬くなってしまった筋肉は、もう治らないのではないかと不安になるかもしれません。けれど、筋肉は使わないと衰えたり、鍛えると力こぶができるように、筋肉の状態はいくらでも改善する事ができます。つまり、あなた次第で、開いていた脚がピタッとくっつく日は必ず来るということです。O脚を改善するには、おもに2つの方法があります。
1、筋肉をバランスよく使える姿勢を身につける
まずは、O脚になりやすい体の動かし方を改善していきます。今までのように、お尻が下に下がってしまう立ち姿勢をしていたり、歩く時にも太ももの筋肉を硬くしてしまう歩き方をしていると、同じ筋肉ばかりが鍛えられ、さらに脚の歪みをひどくしてしまうことがあります。
バランスのいい体の動かし方を身につけて、少しずつ筋肉の偏りを改善していくことでO脚を改善することができます。
2、すでに硬くなっている筋肉を柔らかくする
長いあいだ蓄積された硬い筋肉を柔らかく戻すには、姿勢や動作を直しただけでは、今までO脚にしてきた分と同じだけの年月がかかります。そこで、姿勢や動作を意識するのと同時に、硬くなっている筋肉を意図的に柔らかく戻すことで、1日でも早くO脚を改善できるようになります。
詳しくは、下記の記事の(O脚をなおすための2つのエクササイズ)で姿勢を意識しながら硬くなっている筋肉を柔らかくする具体的なストレッチの説明しているので、参考にしてください。
「O脚は正しく改善すれば必ず治る!1日5分でできるセルフケア」
O脚は筋トレしても解決しない
「硬くなった筋肉が脚の骨を引っ張っているのであれば、弱くなっている筋肉を鍛えれば良いのでは?」そんな疑問を持っている人もいるかもしれません。けれどそれでは「アクセル」と「ブレーキ」を同時に踏み続けているのと同じではないでしょうか?硬くなっている筋肉に対抗して反対側も鍛えていれば、たしかに脚はまっすぐになるかもしれませんが、O脚になりやすい「日常の動作」や「姿勢」が改善されたわけではないので、しばらくするともとのパワーバランスに戻ってしまい、いつまでたっても綱引きをし続けなければいけません。
O脚を改善するために大切なのは、鍛えることではありません。硬くなっている筋肉をリラックスさせてあげてこそ、バランスの取れたきれいな美脚になることができるのです。
まとめ:O脚を改善するにはまずは自分の姿勢を知ることから
O脚を改善するには、自分の動作や姿勢のクセを知る事からはじめてみましょう。曲がっている脚をただ闇雲に、鍛えたり整体に通って戻そうとしても、原因をわかっていなければ、すぐに元通りに戻ってしまいます。「なかなか治らない」と長い間悩み続けていては、大切な人生の時間がもったいないですよね。1日でも早く、脚に自信を持って、おしゃれやお出かけを楽しみたいと思っているはずです。
そのためにも、まずは自分自身の体のクセを知る事からはじめてみてください。
脚の筋肉を酷使しながら、立ったり歩いたりしていませんか?同じ姿勢ばかりで筋肉が固まっていませんか?美しい脚は、体を知る事から始まります。愛着をもちながら体と向き合っていけると良いですね。